2003年11月16日

(HK)日本人的土曜日

 「労働時間の長さで勝負」というのは、今時きっと流行らないかつての日本企業の得意技でしょう。しかし、本場日本で廃れかけていても香港の日系企業では今だ健在で、今週は土曜日までしっかり働きました。こちらの11月に祝日はないですし……。
 同じぐらいの歳の日本人が二人会社にいます。彼らは今週私よりも忙しかったようです。平日ずっと14時間近く働いて、加えて昨日土曜日も早い時間から普通どおりに働いていた彼らですが、わずかな時間をつくって昼食のために向かった吉野家のあまりの混雑ぶりには、張り詰めた糸が切れてしまったようで、
「飲茶にいかない?」
と大胆なシフトチェンジを提案してきました。「休みの日なんだから、来てるだけでもう十分なんだし」と口々に唱えながら。
 そういうわけで昨日の昼は突然飲茶となりました。疲れきっているせいか、いやもう本当に全てのものがおいしく、食べながらため息がでるくらい幸福感に包まれました。さして特別な料理ではなかったんですけど。お互いにお茶を入れあったりなんかして。お互いの疲労具合をねたに話し続けたりして。
 それでも一時間もすると仕事のことが気になり始め、仕方なく会社に戻りました。そして休憩が長かったせいか、三人ともその後10時近くまで働かなくてはならなかったのです。

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