2007年7月23日

(HK)ケロロのこと

 侵略宇宙人との交流を描いた『ケロロ軍曹』は香港でも我が家でも人気です。こちらでは日本のテレビシリーズをVCD化したものがごく普通に流通しています。一つのパッケージには3回分の放映が収録されており、値段もそれ単体で5,600円とさほど高くないのですが、シリーズ全部だと20以上にもなります。子供は3回分をいつもあっという間に見てしまい、すぐに次をねだります。親としては、ものを与えすぎるのはどうだろう、と考慮しつつ、少しずつ買い与えているところです。

 で、このケロロの劇場版の2作目が香港でも公開され、しかも九龍塘の映画館では日本版オリジナルに広東語字幕をつけて上映するというので、家族揃って行ってきました。他のほとんどの場所では広東語に吹き替えたものをやるそうなのですが。
 映画館には他の日本人家族もちらほらいました。午前中に入ったところ安い時間帯だったらしく、一人500円弱で見れました。日本の映画を考えると破格の安さです。映画館の中もきれいでした。

 映画はというと、ケロロたちの憎めないおバカさと、女子中高生たちが水着でがんばるところが見所でした、と書いてしまうと何だか怪しくなりますが……今回のストーリーは前作と異なり、夏美(ケロロたちが居候している日向家の長女)中心でした。それにしても『ケロロ軍曹』には女の子のキャラクターのほうが多く登場するなあ、という印象です。そして、それが香港でも人気のようです。

 というのも、会社のあちこちのデスクで『ケロロ軍曹』のグッズを見かけるのです。水着でよくわからないポーズをとっている女キャラのフィギュアを、女性エンジニアの机の上で発見したときは唖然としました。所詮おもちゃだからどうってことはないのかもしれません。でも、日本だとフィギュアって一部の人のための特別のおもちゃのような扱いで、少なくとも親が子供に買い与えるようなものではないはずで。香港だとそういう認識はないようです。単純に流行っているから、そして自分がいいと思って買っているんでしょう。

 いつも見ているVCDにも今回の映画にも、そういう男性向けのお色気っぽいところがあるような気がします。そういえば、どこかの家のだんなさんは子供のために買っていたはずなのに、気がついたら自分自身が夢中になっていた、そんな噂も聞きました。個人的にはこれくらいだったらほほえましくていいかな、と思っています。

 ちなみに、モア(中国名・摩亞)なる四字熟語大好きなキャラがいるのですが、彼女の台詞は字幕中は全く普通の中国語でした。やっぱり四字熟語は日中間で微妙にニュアンスが違うんでしょうか。残念でした。

2007年7月13日

(HK)新しい10ドル紙幣

 しばらく間が開いてしまうと、どういう感じに更新していたか忘れてしまいます。とりあえず今日はびっくりしたことから書き始めようと思います。

 香港の10ドルはわずか150円程度の価値しかありませんが、紙幣です。
 と、ここまで書いて思い出したことがあります。もう自分の中では当たり前になってしまったことですが、香港の紙幣はというと、20ドル以上の金額のものは三種類ずつ存在するんです。香港には中央銀行はなく大きな銀行三つがそれぞれ紙幣を発行しており、それらは(20ドル、50ドル、100ドル、500ドル、1000ドル)かける3で、十五種類になります。どの銀行が発行したものでも額面どおりに等価に扱われます。金額によって色が決まっているので、それで見分けます。

 ところで、10ドル紙幣だけは政府がつくっているのですが、それがこれからはプラスチック紙幣なるものに取って代わられるそうです。紙ではないので、プラスチック幣ですか。
 今日、おつりでたまたまもらったという友人から見せてもらいました。プラスチックというと分厚い、こども銀行的なイメージがありましたが、そうではありませんでした。折りたたみや汚れにつよいというそのプラスチックは表面がつるつるしていて、今思いだすと、選挙の投票の時の名前を書く紙に似ていました。あれも確かコシのある紙で、投票箱の中で折りたたまれた状態から自然に開く→開票がスムーズ、という理由で選定されたはずです。

 新しい10ドルは古いものとデザイン的には「ほとんど」変わっていません。けれど、唯一変わっている点にはかなり驚かされました。絵の一部が透明になっていたのです。穴が開いているわけではなくて、プラスチックだからできる芸当なんでしょう。
 わざわざその窓を通して相手の顔をのぞき込み、
「すげーよ、これ、見えるよ、見えるよ!」
 と、小学生か中学生のようにはしゃいでしまいました。


 7月1日には返還十周年のイベントがあり、サッカーの中田が香港に来ていたそうです。それよりも、一昨年香港に招かれ、人々に早食いの桁違いの能力を見せつけて、今もレストラン街の入り口のエスカレーターのところに写真が飾られている(はずの)小林氏の7月4日の敗退のほうが、個人的にはニュースでした。
 それから、中国製の食品は確かに気になりますが、でも何かしら食べないと生きていけないので、あまり考えないようにしている毎日です。