2006年7月21日

(HK)拉麺屋での悲しみ

 香港ではラーメン(拉麺)は日本の食べ物ということになっています。それは正しい認識でしょう。

 例えば日本の場合、ラーメンは中華っぽい屋号・構えの店で出されることも多く、そういう店だとチャーハンや天津飯といった中華料理っぽいものもメニューに載っていると思われます。まあ、ラーメン専門店のほうが圧倒的多数だぞ、という事実は置いておいて。
 一方香港では日本の食べ物という扱いですから、拉麺屋でそばが出てこようが天ぷら定食もあろうが何の不思議もないといった風情です。

 家族で近くの拉麺屋に行った時の話です。
 そこは上の説明がそのまま当てはまる店で、手軽に日本料理が食べられる店ということで愛用している日本人も多く、繁盛している様子です。香港の人にも好評のようです。
 店にいつもいるオーナーっぽい人は日本人ではないのですが、日本の漫画をおいたり、木彫りの熊を置いたり(札幌ラーメンを名乗っている建前上)と、雰囲気は日本的です。で、店内にはいつも日本の歌がかかっているのですが……。

 最近どうも趣味が悪いんです、その選曲。まさに『日本の歌』という感じでJ-popと呼ぶのを躊躇する古さで。かといって演歌でもなく。
 その時は尾崎→KAN→槇原と来たので、夫婦二人無口になってしまいました。私の場合、なぜか無性に、
「申し訳ありませんでした」
 と謝罪したくなりました。何に対してかは自分でもわかりませんでした。

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