2004年2月17日

(HK)そういえば情人節でした。

 バレンタインデーは情人節というまあベタな名前になっておりまして、男の人は花束を女の人に贈らなければいけない、とのことでしたが、私の場合何も起こらずにというか起こさずに終わりました。もし平日で、会社に行っていたらいろいろ観察もできたのかもしれませんが。

 さて、なんだかんだいって、もう半年以上も香港に住んでいるのでした。そんなことを思い起こした後には必ず「どれぐらい上達しただろう、英語……」と考えてしまいます。
 しばらく本ページから遠ざかっていた間、実は結構日本にいたのです。旧正月の休みに加えて、そのあと一回突然出張が入ったのです。その出張の時の話なのですが。
 私は日本用の携帯電話を、香港からまさしく携帯していきました。出張者向けに用意してあるやつです。成田についたのは夕方でした。スーツケースをずりずり引っ張って京成に乗っていると、周りも同じように海外から帰ってきた人がほとんどでした。横に南のリゾートっぽい島から帰ってきたらしい若い女の人たちが座っていました。
 こんな境遇になるまで一度も海外旅行をしたことがなかったので、私は旅慣れていそうな彼女たちをなんとなく畏敬の目で見ていました。そんな時、携帯が突然鳴ったのです。
 電車の中では携帯を使えない、それは知っていましたが、タイミング的に明らかに香港からの電話でした。そこで電車の中でもお構いなく電話を使う、香港モードに頭を切り替えました。
 で、それから先のことはよく覚えていません。いきなり携帯に向かってHelloなどと話し出す男に対して、車内の視線は非常に冷たく、そしてその視線を意識しすぎたために私の英語はがらがらと崩壊し始め、挙句の果てには「自分のへたくそな英語がみんなに嘲笑されている」と妄想しだす始末で。混乱していたので「後でこちらからかける」というのが精一杯でした。
 そんなわけで、英語がうまくなっているのではなく、言葉が通じないという状況に対して不感になっているだけなのでは、と最近疑っているのです。

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