2005年9月27日

(HK)九月も終わりですが、蒸し暑い夜です。

 香港のジャスコから広告が来ました。何でも今までカナダ食品祭りを開催していて、そしてその次が日本食品祭りだとのことで。この広告から意訳でお送りします。太字は原文に大体忠実です。
 期間中、日本直送の野菜や果物、蟹、刺身、お菓子、ジャスコのプライベートであるTOPVALU製品など、100%本物の日本食品を取り揃えて皆様のお越しをお待ちしています。
 いやまあそれは日本製なのでしょうが、あえて言及しなくても……という感じです。というか、別に日本食品祭りに限らず、いつでも普通に売っているのですが。

2005年9月20日

(HK)三連休終了、でも今度の金曜は休みではないのです……。

 再び家族と一緒に住み始めるようになっても、相変わらずほとんどの土曜日は休日出勤しています。けれども今週は、今日(中秋後の祝日)を含めて三日、きちんと休みました。基本的に家でのんびりしていました――噂によるとモーニング娘。が香港に来ているようですが、観に行くなんていうことも当然なく。
 今日は娘とプールに行きました。真夏の頃お湯のように感じられた水が少しひんやりしていて、ここ香港も秋に近づいているのだなあ、と、忙しい時には持ち得ない感情になりました。今日が今年最後かもしれません。でも昼間の日差しはまだまだきついです。

 時々忘れがちになるのですが、今でも水分をたくさん取り続けています。さっきも買ってきた水を3カップほど意識的に空けました。きっとお酒を飲む人だったらこれくらいの量、全然問題ではないのでしょうが。
 飲むだけでは何となく寂しかったので、その時、同時に日本製の黒砂糖を食べていました。最近はまっているお菓子です。親指よりも一回り大きい塊を端からがしがしとかじりつつ、水をあおる……次第に自分がカブトムシやクワガタになったような気がしてきました。

2005年9月14日

(HK)日本からの仕送り

 久しぶりに親と電話しました。ありがたいことに、
「どう、何か買って送ろうか?」
 と言ってくれたのです。きっと孫のことが念頭にあったんだと思います。

 ですから、その局面で今週発売の『のだめ』と『逆転裁判』を頼んでしまうというのは、許される行為ではないはずです……。でもDS本体はいらないんです、こちらで220Vのを買うので、っておい!

 その後、娘と一緒に任天堂のページへ行って、
「どの犬がいい?」
 と尋ねて、結果、『チワワ&フレンズ』も追加でお願いすることにしました。

2005年9月13日

(HK)衆議院選挙について書いてみる。

 腎臓の石のために入院した時のことです。

 書類に色々書き込まなくてはならなかったのですが、その中に戸惑った項目があります――Religion――宗教はなんですか? という質問です。病院としては何肉が食べられるのか、とか、輸血が大丈夫なのか、とか知りたかったのでしょう。
 思うのですが、この項目に際してBuddhistとか、まあ他の宗教でもいいですけど、即座に書き込める日本人ってそんなに多くないんじゃないでしょうか。本当のChristianならすんなり埋められるかもしれませんが……。この辺、私の勝手な想像です。

 結局私は空欄にしました。そして、ふと、『無宗教主義者』という扱いになるかな? と心配になりました。聞くところによると、アメリカなんかでは『無宗教主義者』=『無神論者』となって、人として信ずるに足らず、というレッテルを貼られるそうで。ここは香港なので、少しは寛容だと思いたいです。
 でも、繰り返しますが私の想像では、日本人のほとんどは、宗教を尋ねられても答えられない、いわば『無宗教層』だと思うのです――と、ここから選挙の話になります。

 昨日今日とテレビやインターネットのニュースを見て、私は、『無党派層』という言葉が『その場その場で日和見的な反応をする有権者』という意味合いで使われている、と少し憤りを覚えました。『決まった政党に投票する』という裏返せば画一的とも取れる行動をとらないだけで、何でそこまで愚民扱いされねばならないんですか。だってさあ、子供が生まれたらお宮参りに行って、教会で結婚して、お寺で葬式をするような国民ですよ、我々は。

 やっぱり組織選挙の連中こそマイナスイメージを植えつけられるべきだと思うのです。地縁、業界団体、宗教団体、労働組合、がちがちに縛り付けられたやつらを『受動的投票者』と呼んでやりたい。それに対して『無党派層』はアクティブだと。明るいイメージこそふさわしい、そう思うのです。

 よく『私は自民党支持者ではありませんが……』という断りの一文を個人のページで見かけます。きっと自分自身が伝統的な自民党支持者と同一視されることを恐れているのだと思います……というか、私も同様に恐れているので使います、(あ)は自民党支持者ではありません。
 けれども、そんな断り書きはなくなるべきなのです。飄々といろんな党を渡り歩く、そんな投票者で私はいいと思っています――次に選挙に行くことがあれば……すいません、香港にいるもので。面倒そうで今回も棄権しました……。

2005年9月10日

(HK)月餅注意報発令中

 中秋といえば月餅(げっぺい)であり、月餅といえば卵黄が想像されます……そんな季節がまた巡ってまいりました。現在香港では、街中いたるところで月餅の四角い箱や缶を見かけることができます。

 表面が茶色くよい感じに焼かれていて、そして中もしっとりしているので、月餅は一般的には美味しいお菓子なのでしょう。けれども、中心には月をイメージした卵黄がそのままの形でごろりと入っていて、それが味付け卵をさらに味濃くしたような感じなものですから、日本人の間では評価が分かれます。私はちょっと受け付けないほうの人間です。

 この卵黄、大変縁起がいいもののようです。というのも高価な月餅ほどたくさん入っているのです。去年見つけたものの中では、直径15センチほどの月餅に6個入っているというのが最多でした。怖いもの見たさでつい買ってしまいました。

 香港の普通の会社では、上司が部下のためにふるまうものだそうですが……なにぶん自分が美味しいと感じないので、そういうしきたりに従おうという意欲はどうしても欠けてしまいます。

2005年9月7日

(HK)例えるならば『いくら長崎の人でも、長崎ちゃんぽんを毎日食べはしない』となるのかもしれなく。

 香港ではごく普通の、卵や海老やチャーシューが入った炒飯がなぜか『揚州(やんじゃお)炒飯』と呼ばれます。とても美味しいです。けれども繰り返しますが、ごく普通なので、私は香港ので十分満足してしまい、
「本場の揚州炒飯を揚州に食べに行こう」
 とは今のところ思いません。揚州がどこかも知らないぐらいで。
 せっかくの知名度を生かしきれず、揚州も残念な気持ちでいるのではないかと(勝手に)察します。

 同様に、あんかけの炒飯は『福建炒飯』です。これも美味しいです。でもなぜ福建なのか、当の福建の人々はどういう意見を持っているのか、こちらについても詳細な調査が引き続き待たれるところです。

 ところで、上の二つは中華と呼ぶにふさわしい料理なのですが、最近それ以外の炒飯を中華なファーストフードで発見したので注文してみました。曰く『西炒飯』と。
 例えば『西医』ならば中国医学や漢方医学に対応して『西洋医学の先生』となるので、『西炒飯』の『西』は『西洋』なはずで、それなら、
『西炒飯』=『ピラフ』
 になるのかもしれませんが、さて、オーダーしたものをカウンターで受け取ると……。

 答えは『ケチャップライス』でした。お子様ランチに乗っているような、もしくは、オムライスの中に入っているような、そんな感じのものです。
 けれども特筆しなければならないのは、それが平たい皿に山盛りになっていたという事実です。見た目に圧倒されてしまい、しばらくの間私は固まってしまいました。

2005年9月6日

(HK)ポストカードを見ると

 この前、家族が日本に手紙を書くというので、ポストカードを買いに出かけました。お目当ては香港の観光地が写ったものです。ピークからのビクトリア湾の眺めだとか、中環のビル群やスターフェリーだとか……そんな光景をイメージしながら、ローカルな少し大きめの本屋へと向かいました。

 中に入ってしばらくうろうろすると、円筒型の什器を見つけることができました。何種類ものカードがそれにディスプレイされていたので、私たちはカラカラと什器をまわして、
「どれがいいかなあ」
 と吟味しはじめました。けれども、なかなかピンとくるものには出会えません。何かちょっと違う……そんな気がずっとしたのです。買わずに帰る、そういう選択肢もあったかもしれませんが、結局、中でもましと思われるものを選んで購入しました。

 気がついたのは、家に着いて買ってきたカードを並べ、手持ちの他の香港の写真と比べ始めてからです。ピークからの写真に写ってないんです、香港で一番高いビル(国際金融中心)が! それが物足りなさをかもし出していたようです。それからあら捜しを始めると、出てくるわ出てくるわ。おい、いつの写真だよ、という具合に。
 最近、といっても多分ここ四、五年だと思うのですが、香港はずいぶん変わっているのでしょう。

 あらためて、
「香港の変化は激しいなあ」
 と思わないこともなかったのですが、それより私は、
「そんなもの店においておくなよ……」
 というあきれ返りのほうを強く感じました。

2005年9月2日

(HK)あの観光名所のみやげ物が!

 香港ディズニーランドは、当地の観光産業振興の起爆剤として期待されています……と今日は何となく紋切り型で書き始めてみました。大体何ですか、『起爆剤』って。日常生活では比喩絡みでの登場しかないような気がするのですが。でも、本来の意味で起爆剤という言葉を頻繁に使うとなると、それはそれで怖いような気もします……。

 そんな懸念は当然どうでもいいのです。ところで、このディズニーランドは今月十二日のオープンを予定していて、現在リハーサル目的で少数の特別なお客を受け入れています。会社の自分のいる部署の一人は、このオープン前に行けるという幸運が授かったらしく、先週ニコニコしながら有給申請の紙を私のところまで持参しました。「ディズニーランドに行くから、休ませてくれ」と。

 まあねえ、有給は労働者の権利ですから。加えて、私は(自称)理解があるマネージャですし。でもそんな理由で会社を休むなんて、果たして自分だったらする(できる)だろうか、とりあえず目的は伏せるだろうなあ……と、何とも複雑な気分で私はサインしたのです。

 さて、結局彼女の有給は問題もなく消化され、その見返りとして私のところにも香港ディズニーランド土産がやってきました。キャラクターの絵で彩られたカラフルな缶に入った個別包装のクッキーでした。
 缶のふたには『香港ディズニーランド』と書いてありましたが――しかし――あまりに『しっくりくる』おみやげで、とても見覚えがあるものですから――好奇心に駆られて、私はえいやっと缶の底をのぞいて見たのです。

 もうお分かりかと思います。クッキーは日本製でした。パッケージの文字をTokyoからHong Kongに修正しただけでしょう。でも、その事実を伝えたところで件の彼女は「日本製だったら、当然おいしいよね」と、さしたる屈託も見せませんでした。

2005年9月1日

(HK)Caがいけないと言うのです……。

 子供の頃から良いものだと叩き込まれ、盛んに勧められていたものが原因であると説明されると、さすがに戸惑ってしまいました。というのも、石(私が体内に生成し、先週衝撃波によって破砕された)の主成分がカルシウムだと解析の結果判明したので。「牛乳を断て」って、先生、私が骨粗鬆になったらどうするんですか!

 でもやっぱり、カルシウムを取りすぎているということはないような気がします。栄養バランスにはわりと無頓着なほうで、サプリメントをとることもないですし。いつも何でも好き嫌いなく食べる、それをちょっと誇りにしてたので、食事制限なんて自分に関係ない話だと思っていました。

 それでも先生が「再発の可能性は70%だ」なんて脅しますから、とりあえず教えられたように水だけはものすごくたくさん飲むようにしているのです。