2006年3月23日

(HK)衝撃の告白

 香港・中国における間違った日本語の用例なんていうものは、ものすごくありふれているために普段気にも留めません。けれども、昨日香港・中国のボーダーで見たそれはなかなかにハイレベルなものだったので、ここに記しておくことにします。

 思い出すと多分そこでは、香港国際空港行きのバスか何かの斡旋をしていたのでしょう。色々な言語で案内が掲げられていました。その中には日本語もあって、でもそれは当然正しくなく、

「ホンコン国際空港でした。」

 と書かれていたのです。
 いや、もう、何というか、あなたがそう言うのなら、ホンコン国際空港だったんでしょう……かつては。でも、なぜ香港がカタカナなのか……。どんな文を自動翻訳にかけたんだか。
 謎が深まることはないですし、混迷を極めることもないですが。

2006年3月18日

(HK)暴走小巴

 ミニバス(小巴)というのは、二階建てバス(巴士)よりも小さい、どちらかというと「乗り合いタクシー」と呼ぶほうが適切な公共交通機関です。最近、このミニバスに様々な規制が導入されているようです。例えば、シートベルトが乗客席に装備されはじめました。今では締めていないのが役人だか警察だかにバレると罰金を払わなくてはいけません。

 加えて、速度を出しすぎる運転手を規制するためでしょう、巨大な速度表示板が乗客からよく見える位置に設置されはじめました。日本のバスについている料金表示板をイメージしてもらうといいと思います。香港のミニバスにはそんな大層なものはついておらず(料金体系がシンプルなため)、かわりにその位置に速度が表示されている、そんな感じです。
 ところで、表示板にはもうひとつ大事な機能があります。ミニバスが制限速度(80km/h)を超えると、耳障りな音を鳴らして運転手に警告するのです。

 「乗り合いタクシー」という印象を持っているのは、ミニバスがあまりにもラフな運行をしているからです。時刻表はあってないようなものです、というのも定員が決まっていて、満員になったらすぐ発車するので。結果、運行の合間の休み時間を長く取ろうと企てる運転手はものすごいスピードを出すことがあります。
 特に夜がひどいです。遅い時間になると満員になることはないので、一応一定の時間間隔で運行しています。けれども上に書いたような理由からか結構飛ばすのです。私の使う路線では100km/hになることもあります。警告音も鳴りっぱなしです。抑止効果もあったもんじゃないです。

 この前なんかは、並行した他のミニバスと競走していました(少なくとも私にはそう見えました)。接するように走ってたので隣のミニバスの速度表示板が窓越しに見えました……向こうが100km/hでこちらが110km/h近く、そのためこちらが徐々に引き離している……なんてことを、座席についている取っ手にしがみつき、考えていました。

2006年3月15日

(HK)電話会議

 今日は電話会議(カンファレンス・コール)をしました。香港に来て二年以上たちますが、その割にはほとんど参加したことはありません。私の場合こちらで閉じる仕事が多いからです。
 このカンファレンスコール、実際に面と向かって話す・聞くよりも難しいと思います……というのは、電話から聞こえてくる英語というものに私はいまだ慣れていないからです、と言い訳しておきます。そんなわけで、今日は何を言っているか聞き逃さないよう、受話器を握り締めながら1時間近く緊張状態を維持していました。

 途中、どうしても私が話さなくてはいけない局面がありました。知り尽くした、自分にとっては簡単な内容を、しかし一生懸命に英語にして説明しました。こうして言葉しか使えない状況に陥ってみると、普段はずいぶん甘えていたんだなあ、と改めて気づかされます。いつもだったら手持ちの資料を見せたり、身振り手振りで補ったりするので。

 今日は弊社と、韓国と日本の他社の三社でカンファレンス・コールをしていたのですが、まあ、それだけだったらわざわざこうして文章にして残しておこうとはしないのですが……。今日一番ショックだったのは、私が必死に英語で説明した後に日本の他社の人から、
「すいません、日本語でもう一度説明してもらえますか」
 と言われたことです。

 私の感覚では、決してその他社の日本人の英語は下手じゃなかったんです。まあ自分にとって都合のいい解釈も可能ですが(例えば彼らが業務上もっと詳しいところまで知りたがっていたとか)、でも普通に考えると、やっぱりそれって私の英語がだめだったってことなんだろうなあ、と思って、今日はちょっとへこんでいるのです。

2006年3月11日

(HK)やっぱり日本のテレビを見ています。

 今週のいつだったか、ふとテレビをつけるとバレーボールをやっていました。多分、月曜日のVリーグ(女子) ファイナル 第3戦 久光製薬 対 パイオニア だったのだろうと思います。
 結局女子スポーツが好きなんだ、って指摘されそうですが……まあ好きなんでしょう、きっと。久しぶりに見た日本代表以外のバレーボールでした。パイオニアのほうには名前の聞いたことのある選手が何人かいました。でも私は基本的に顔と名前の一致に手こずるほうなので、特に誰かのファンであったりすることはなく。いやわざわざ否定することでもないですが。

 試合は淡々と進んでいきました。サーブ権システムじゃないからそう感じたのだと思います……ってもうだいぶ前に変わったはずなのですが。NHKの落ち着いた放送もなかなかよかったです。観戦しながら「ここでブロード攻撃か!」などと思っていた私はやっぱり専門用語好きです。

 それにしても久光とパイオニア、今そういうところがバレーボールが強いんですね。何となく昔の記憶だと、ダイエーだとか日立だとかが強豪だったような気が。それからイトーヨーカドーも。ワイドショー的に話題になる選手がいたような。

 書くといいながら放っているカーリングの話題にも共通することですが、スポーツ、いやもっと一般的に、「何か」に夢中になって取り組んでいる若い人に、「道」がきちんとあればいいなあと改めて思いました。バレーボールの場合、実業団がどんどんつぶれていっているので、競技を続けている学生は将来をなかなか考えられないと思います。
 加えて、もしマスコミが取り上げるのなら、スポーツとして取り上げるべきだと思います。誰それがかわいい、なんていうのはすぐに忘れられますが、勝負というのは語り継がれる、日本人の「ストック」たりえるものだと思うので。