2006年3月18日

(HK)暴走小巴

 ミニバス(小巴)というのは、二階建てバス(巴士)よりも小さい、どちらかというと「乗り合いタクシー」と呼ぶほうが適切な公共交通機関です。最近、このミニバスに様々な規制が導入されているようです。例えば、シートベルトが乗客席に装備されはじめました。今では締めていないのが役人だか警察だかにバレると罰金を払わなくてはいけません。

 加えて、速度を出しすぎる運転手を規制するためでしょう、巨大な速度表示板が乗客からよく見える位置に設置されはじめました。日本のバスについている料金表示板をイメージしてもらうといいと思います。香港のミニバスにはそんな大層なものはついておらず(料金体系がシンプルなため)、かわりにその位置に速度が表示されている、そんな感じです。
 ところで、表示板にはもうひとつ大事な機能があります。ミニバスが制限速度(80km/h)を超えると、耳障りな音を鳴らして運転手に警告するのです。

 「乗り合いタクシー」という印象を持っているのは、ミニバスがあまりにもラフな運行をしているからです。時刻表はあってないようなものです、というのも定員が決まっていて、満員になったらすぐ発車するので。結果、運行の合間の休み時間を長く取ろうと企てる運転手はものすごいスピードを出すことがあります。
 特に夜がひどいです。遅い時間になると満員になることはないので、一応一定の時間間隔で運行しています。けれども上に書いたような理由からか結構飛ばすのです。私の使う路線では100km/hになることもあります。警告音も鳴りっぱなしです。抑止効果もあったもんじゃないです。

 この前なんかは、並行した他のミニバスと競走していました(少なくとも私にはそう見えました)。接するように走ってたので隣のミニバスの速度表示板が窓越しに見えました……向こうが100km/hでこちらが110km/h近く、そのためこちらが徐々に引き離している……なんてことを、座席についている取っ手にしがみつき、考えていました。

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