香港ではイギリス式に地面の階をGround Floor(地下)と呼び、その上に一階(一楼)、二階(二楼)とあります。もうすっかり慣れました。
その上に三、四、五と続くかというと、そのあたり縁起担ぎがあって、四階がなかったり、十三階がなかったりします。四と死が同じ発音であることが理由です。十三を抜くのには、『キリスト教も詳しいんだぜ、俺』的な発想を感じます。
四がだめだから、十四や二十四もだめだったりします。こういう階が歯抜けになっていて、十二階の上が十五階だったりします。これもよくある話です。
しかし今日ニュースでやっていたのは、その斜め上というか……それこそ『飛びぬけた』話でした。
新築の高級マンションの最上階を、お客が喜ぶからという理由で八十八階と名づけた、とのことでした。普通に数えると三十数階にしかならないのにもかかわらず、です。消費者を混乱させている、というのが報道内容です。
そのマンションの八十八階の下は六十八階で、そこからどんどん下に降りていくと五十九階から四十階までがすっぽり抜けています。何だか車やCPUみたいな製品のラインナップみたいです。8シリーズとか6シリーズとか。
ちなみに高級マンションは『豪宅』と呼ばれています。こういうところ、中国語はとても直接的です。『豪』なんて字を使っても、ちっとも気恥ずかしくならないのだと思われます。
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